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mamaro Series

導入事例

道の駅 きなんせ岩美/鳥取県

道の駅

中国

心から楽しめる道の駅へ向けて、今できる取り組み

目的

  • 授乳室を設置し、お客さまに安心して道の駅を楽しんでいただきたい
  • 国のガイドラインに沿った施設づくりの実現

課題

  • 授乳室がなく、設置するスペースもない
  • 国のガイドラインに沿って、授乳室設置は必須

効果

  • ベビーケアルームを目的に訪れてくれるお子さま連れがいる
  • 利用状況をオンラインで把握できるため、施設側も安心して運用できる

鳥取県岩美町に位置する道の駅・きなんせ岩美では、全国的に有名な松葉ガニなど魅力的な観光資源を擁しており、県内外から多くのお客さまが訪れます。

2019年にmamaroを設置した「道の駅・きなんせ岩美」駅長の吉田さまにお話を伺いました。

道の駅「きなんせ岩美」
駅長 吉田 喜美さま

道の駅にも授乳スペースが必要と確信 きっかけはお子さま連れのママの一言

道の駅「きなんせ岩美」は2015年7月にオープンし、2019年の1月に来場者数100万人を達成しました。
比較的新しい施設ではあるものの、トイレのオムツ交換台や多目的トイレなどの設備がある一方で、授乳室だけが整備されていませんでした。
そのような中で、数ヶ月前に小さなお子さまを連れた女性のお客さまより突然声をかけられ、「授乳室はありませんか」と尋ねられました。
スタッフが使う休憩室や事務所などを案内しようかと考えているうちに、お客さまの方から「ないなら仕方ないので車の中で済ませます」とお答えをいただいてしまいました。

施設側としてお客さまに快適なお時間を提供できなかったと大変心苦しく思うとともに、授乳室を整備する必要性を痛感した瞬間でした。

 時を同じくして、国土交通省から各道の駅に授乳スペースを概ね3年以内に整備する旨のガイドラインが出されました(*)。国の方針としても子育て支援を手厚く行う流れになっていくわけですから、国や行政が運営する全国各地の道の駅でも授乳室は今後”あって当たり前”の設備になっていくだろう、と確信しました。

「お客さまからの需要」と「国の指針」という2つの背景があって真剣に授乳室の整備を検討していた中、Trimさんからmamaroの提案があったことで、一気に授乳室の設置が現実味を帯びてきたのです。

*サービスエリアや「道の駅」における子育て応援の今後の取組方針(2018年9月、国土交通省) http://www.mlit.go.jp/common/001255859.pdf

mamaro導入の決め手は大きく3つ イベント時に簡単に動かせる利便性が強み

mamaroの提案をいただくまでは、授乳室を整備するには施設の一角をつぶし、増改築工事を行うしか方法がないものと考えていました。
そのような中でmamaroの存在を知り、導入を決めたのは、大きく3つの理由からでした。

まず1つ目は、工事不要で導入できるという点です。増改築工事には多額の費用がかかり、工期も長く必要となりますので、当道の駅を訪れるお客さまにもご不便をおかけすることになります。
しかしmamaroは運搬して設置するだけでしたので、導入コストも抑えられ、かつ導入したその日からお客さまをご案内することができました。

 そして2つ目は、省スペースである点です。施設側は売り場や休憩所などすべての導線をお客さま目線で作り上げることが重要です。場所を取らずに設置できるmamaroは、売り場面積を割いてしまうこともなく、当道の駅にとっては最適なサイズ感でした。

 最後に最も重要な3つ目の理由として、可動式である点です。
道の駅「きなんせ岩美」では、mamaroをイベントなどの用途にも使われる交流研修室に設置しています。平常時はお客さまに自由におくつろぎいただいたり、軽食も楽しんでいただける休憩所として解放していますが、土日を中心に周辺地域の音楽会などイベント会場としても使われます。

先日のイベント時にはちょうどmamaroの設置されているあたりがステージとなるため、mamaroを少しだけ移動させてイベントを開催しました。大人2名ほどで簡単に動かすことができるので、この可動式である点は実際に導入してからも非常に便利なポイントだと感じています。

「可動式」であるmamaroの強みを語る吉田さま

道の駅きなんせ岩美に設置されているmamaro

mamaro設置により表現できる 徹底した「お客さま本位」の姿勢

mamaroを導入してから最初の1週間、mamaroの啓蒙を兼ねてユーザー満足度を調査するアンケートを実施しました。
批判的な意見は一切なく、利用された方からは「今後たくさん使わせていただきます」といった好意的な内容が多いことが印象的でした。
導入した施設側としても、常にmamaroがインターネットに接続しており利用状況がオンラインで把握できることから、あえていつ使われているかなど目視確認はしていません。

しかし、交流研修室のちょうど入り口に位置する店舗のスタッフはよく「mamaroはどこにあるんですか?」という問い合わせを受けているようです。
初めてお越しのお客さまにもmamaroを目指してお越しいただき、気持ちよくmamaroや施設をご利用いただいているのかな、と感じています。授乳室検索アプリのBaby map(現:mamaro GO)にmamaro設置施設として紹介されていることも、理由の一つかもしれません。

道の駅には、お子さまからお年寄りの方まで本当に幅広い年齢のお客さまが多数お車でお見えになります。
車で来る場所なのであれば授乳も車の中で行えばいいだろう、という施設側の考えもまだまだ多いようですが、車の中であってもやはり人目が気になるのは当然ですし、特に夏場の車内は非常に暑く、赤ちゃんもぐずってしまうでしょう。
お客さまあっての道の駅「きなんせ岩美」であると考えているため、mamaroを設置したことにより、お子さま連れでお出かけされる方たちに快適な授乳スペースを提供できていることは非常に喜ばしいです。

生鮮品売り場には 新鮮な魚介類が所狭しと並んでいる

独自の取り組み「岩美こども食堂」への協力を呼びかけるポスター

地元の方も観光のお客さまも 心から楽しめる道の駅を実現する独自の取り組み 

 道の駅「きなんせ岩美」では、地元でしか食べられないことで有名な「モサエビ」や「松葉ガニ」など新鮮な海の幸を中心にさまざまな食材を豊富に取り揃えていることから、県外から訪れる観光のお客さまはもちろん、周辺地域にお住まいの方も多くお買い物に訪れます。
普段から気軽にお買い物にお越しいただけるよう、障害をお持ちの方やご年配の方向けの屋根付き駐車スペースを、妊産婦の方にもお使いいただけるようにいたしました。

また子どもたちへの「食育」として、「岩美こども食堂」という岩美町独自の取り組みも行っています。
この取り組みは、子どもたちへ地産地消の食材を使った食事、そして温かな団らんのひとときを提供するために、道の駅「きなんせ岩美」へ食材を卸していただく業者さまへ地元食材の提供をお願いするものです。

 今後は交流研修室に設置したmamaroの周りにキッズスペースを作ることで、例えば上のお子さまと一緒にお越しのお母さんにとって、上の子を遊ばせながらmamaroで授乳やオムツ替えができる環境を作るなどの構想もあります。

お子さま連れのお客さまも数多くいらっしゃる道の駅だからこそ、多様なニーズに応えながら年齢層も家族構成もさまざまなお客さまにとって快適だと思っていただける施設環境を、お客さま目線で作り続けていきたいと考えております。

道の駅「きなんせ岩美」
http://kinanseiwami.jp/